今日、日本で販売される加工品・既製品において、
切っても切れない存在である、食品添加物。
その種類は非常に多く、現在使われているものは831品目にものぼり、
あまつさえ、聞き慣れない単語ばかりで、不安要素になっている、
そういった人は必見!
代表的なものの種類や性質、安全性について、まとめてみました!
今回はその中の1つ、増粘多糖類についてです。
◆◆増粘多糖類の役割◆◆
増粘多糖類には、
粘性の高い多糖類を用いて、食感やとろみを調整する
という役割があります。
使われている食品としては、
冷凍食品、レトルト食品、、アイスクリーム、ジャム、ドレッシング、
などが挙げられます。
◆◆増粘多糖類の具体的な種類と安全性◆◆
一口に増粘多糖類と言っても、
使われる目的によって、微妙にその物質の表され方が異なることが多々あります。
食品添加物はあらゆる機能を持っていてそれが利用されているのですが、
増粘多糖類と表示するための条件を満たす機能として代表的な物は、
液体にとろみ・粘性を加える、増粘性
(このような機能を持つ物質は、増粘剤とも称される)
固体状の液体分散媒(ゼリーやプリンに見られる)を形成する、ゲル化
(このような機能を持つ物質は、ゲル化剤とも称される)
固さを加えて形が崩れるのを防ぐ、安定性
(このような機能を持つ物質は、安定剤とも称される)
※増粘剤、ゲル化剤、安定剤は、まとめて増粘安定剤とも称される
水と油のような本来混ざり合わない物を混ぜ合わせて乳濁液を形成する、乳化
(このような機能を持つ物質は、乳化剤とも称される)
他にも、
皮膜形成、離水防止、泡沫安定、乳タンパク安定、結晶析出防止、結着、
といった機能を持つ物質があります。
増粘多糖類は共通して水溶性であるという特徴を持ちます。
では機能ごとの具体例とその安全性に触れていきたいと思います。
◎解説に先立って◎
以下の解説では、原料として多くの植物が出てきますが、
いずれの場合も安全だと断言できるのは、
遺伝子組換えなどを行っていないことが前提となります。
〇 増粘性
… グァー豆の胚乳(子葉)から得られる水溶性の天然多糖類であり、安全です。
・キサンタンガム
… 微生物のキサントモナスを、主にトウモロコシ澱粉などを用いた培養液で培養し、
発酵させて得られる天然多糖類であり、
トウモロコシ澱粉によるアレルギーの心配があります。
… タマリンド(マメ科植物)の種子を抽出し、酵素処理して得られる天然多糖類であ
り、安全です。
〇 ゲル化
・カラギーナン
… 紅藻類から得られる天然多糖類であり、
動物に大量投与する実験の結果、がんや潰瘍性大腸炎の発症が確認され、
ヒトへの同様の影響が懸念されています。
(あくまで大量投与の結果なので、あまり参考にならないとの声もあります)
・寒天
… テングサを煮詰めてこれをろ過し、トコロテン状になったものを処理して得られる
水溶性の天然多糖類であり、安全です。
・ペクチン
… 野菜や果実から抽出される天然多糖類であり、
原料となる果実(リンゴ、オレンジ)によるアレルギーの心配があります。
また、消化管内でガスが発生し、膨満感を与える可能性があります。
〇 乳化
・キサンタンガム
…(省略)
…(省略)
・カラギーナン
…(省略)
… アカシアの木の樹脂から得られる天然多糖類であり、
動物に大量投与する実験の結果、食欲不振や出血を伴う下痢、失禁が確認され、
ヒトへの同様の影響が懸念されています。
(あくまで大量投与の結果なので、あまり参考にならないとの声もあります)
〇 皮膜形成
…(省略)
・プルラン
… 糸状菌の一種である微生物が、水あめを原料として作り出す天然多糖類であり、
安全です。
・大豆多糖類
… 大豆から得られる天然多糖類であり、安全です。
〇 離水防止
・キサンタンガム
…(省略)
・カラギーナン
…(省略)
〇 泡沫安定
…(省略)
・ローカストビーンガム
… マメ科植物であるイナゴマメの胚乳(子葉)から得られる天然多糖類であり、
安全です。
〇 乳タンパク安定
・ペクチン
…(省略)
〇 結晶析出防止
…(省略)
…(省略)
〇 結着
・カラギーナン
…(省略)