最近、よく「界面活性剤不使用」を売りとした商品を見かけたりしませんか?
食器用洗剤、衣類用洗剤、柔軟剤、お掃除シート、ボディソープ、などなど、
元来、界面活性剤は、その画期的な作用・効果により、非常に多方面にわたって
応用されている物質であり、それ故に我々人間の生活における基盤形成に
少なからず寄与している物でもあります。
しかし昨今、SDGsについて様々に具体的な指標が提示されたりしている中で、
環境フットプリントの削減、循環型社会の実現といったことも重要視されており、
まさにそういった項目において、
製品の原材料の見直しが行われるようになってきているのです。
◆◆界面活性剤の構造・作用・効果◆◆
まず、長年多岐に渡り活用され続けている界面活性剤の、
構造、作用、効果についてです。
◇ 構造
界面活性剤は、水と混ざりやすく油と混ざりにくい親水基という部分と、
油と混ざりやすく水と混ざりにくい疎水基(親油基)という部分で構成されています。
この構造が、油汚れを落とす役割に非常に適しています。
界面活性剤は、合成洗剤が水に溶けて電離し、イオンとして存在するイオン系と、
水溶液中で電離しない非イオン系に分かれています。
さらにイオン系の界面活性剤は、
陰イオン性の親水基を持つ陰イオン界面活性剤と、
溶液が酸性のときは陽イオン、塩基性にときは陰イオンとして働く
両性界面活性剤に分かれています。
◇ 作用・効果
陽イオン界面活性剤は、特に吸着性・柔軟性、
陰イオン界面活性剤は、特に起泡性、
両性界面活性剤は、特に水溶性・皮膚への刺激の少なさ、
他の界面活性剤との相乗効果、
非イオン界面活性剤は、特に乳化作用、可溶化力、
親水性疎水性のバランス調整の容易さ、
が特徴となっています。
こうした特徴が活かされ、様々な日用品に用いられています。
◆◆界面活性剤のデメリット◆◆
◇ 人体への影響
界面活性剤には、天然由来のものと石油由来のものがありますが、
特に石油由来のものは、洗浄力や起泡性、水溶性などを買われて
用いられているものが多くあります。
しかしこれらは一方で、人の皮膚に直接触れることで人体に悪影響を及ぼしてしまう
危険性も持ち合わせています。
石油由来の合成界面活性剤は、一度皮膚から体内に入ってしまうと、
肝臓で分解されず体内に蓄積され、これが原因で
アトピー症状が出たり、アレルギーの原因になったりしてしまう可能性があります。
◇ 環境への影響
天然由来の界面活性剤は、
微生物によって分解され、水と炭酸ガスに分解される形で
自然界に還ることができますが、
石油由来の合成界面活性剤は、
完全に分解されるまで相当長い時間を要する、もしくは完全に分解されきらない
といったことが原因で、生態系に悪影響を及ぼしてしまう可能性があります。
◆◆商品開発◆◆
昨今は、こういった問題点を考慮し、
合成界面活性剤不使用の商品開発がどんどん加速していってます。
主に、シャンプー、コスメティック、石鹼、洗剤などで、
こういった動きが際立っています。
◇ おすすめの商品
◎シャンプー/リンス/ボディソープ
洗浄成分として、天然由来のアミノ酸系界面活性剤のみ使用!
洗浄成分として、天然由来のクエン酸Naのみ使用!
洗浄成分として、天然油脂からなる界面活性剤のみ使用!
◎衣類用洗剤/柔軟剤
洗浄成分として天然由来の界面活性剤のみ使用!
天然鉱物からなるベントナイトを主成分とし、界面活性剤不使用!
◎キッチン用洗剤/食器用洗剤
天然由来の界面活性剤のみ使用!
植物由来の界面活性剤のみ使用!
◎掃除用品/トイレクリーナー
自然に還る無機物のみ使用!界面活性剤不使用!
天然由来の界面活性剤のみ使用!